毎年5月はフェアトレード月間。その第2土曜日(今年はきょう)は世界フェアトレーデーとして、世界各地でフェアトレードをアピールするイベントが行われる。5月に日本各地で行われるイベントの数々は次のとおり。
http://www.wftday.org/2010/events/list/index.html
今年のエスペーロは、開店直後のため自分の店だけで精一杯だったが、来年は何かイベントにからんでいけたらと思っている。毎日「K通信」を送ってくださるKさんが、きょうはフェアトレードのことを取り上げてくださった。エスペーロの紹介もしてくださっているので、ここに転載させていただく。
・フェアに行こう――箕面にフェアトレード雑貨店がオープン
「バングラデシュに住むフィロザ・ビーガムにとって、フェアトレードは彼女の人生だけでなく、娘や孫娘の人生までも変えた。定期収入のおかげで、まず娘のナルジスが女の子としては初めて学校へ行くことができた。学位を取得後、ナルジスは村で学校を開き、現在、6人の先生たちが175人の生徒を教えるところまで発展した」。こんなリポートがいま発売のホームレス自立支援誌「ザ・ビッグイシュー」(142号)に掲載されています。
知り合いの斎藤和子さんが、フェアトレードのお店「espero」を4月末にオープンしました。開店して10日ほど、小さなかわいい店舗ですが、並んでいるのは、ペルーのコーヒーや、インドのオーガニックコットンで作った衣類、ブラウスなどのほか、バッグやポーチ、またオリーブオイル、スパイスなどいろいろ。
経済評論家の内橋克人さんを、ぼくは「ホンマモン」と高く評価しています。その内橋さんが著書「共生の大地―新しい経済がはじまる」(岩波新書)の冒頭でこう書いています。
「『一人は万人のために、万人は一人のために』の言葉に象徴される『協同の思想』は、資本主義でも社会主義でもない、もう一つの流れである。この思想を実践に移した「ロッチデール綱領」が生まれ、生活協同組合運動がイギリスのロッチデールで始まってから150年余り、今も『いのち、くらし、自然を守る』をスローガンとするフェアトレード(公正貿易)運動などとしても引き継がれている」と。
貧困に悩む地域が多いアジア、アフリカ、中南米の国々は、本来、自然の資源に恵まれていました。ところが、いわゆる先進国の過酷な搾取的取引を余儀なくされ、生活を向上できずにきました。日本でいえば、小泉・竹中流の「規制改革・新市場主義」がその最たるもので、日本のなかにも大きな格差をもたらしました。現在求められるのは、生産地の農民の人たちも、あるいは女性も、公正な取り引き、適正な利益を売られる仕組みのなかで職を得、自立できる「経済」です。「経済」は一部の力の強いものだけに貢献するものであってはならないという考え方です。
フェアトレードの店は北摂では、たとえば箕面の滝道で試みられたことがあったそうですが、常設店としてはおそらく初めてのようです。場所は、山麓線の皿池公園の近く、菓子店「薩喜庵」の斜め向かい。斎藤和子さんは「生産地のフィリピンなどでも、買ってくださる方に喜ばれるいい物が作られるようになりました。牧野直子さんの『結みのお』の皆さんや、阪大外国語学部の学生さんが応援してくださっています」と、地域に支えられる手応えを感じはじめているようです。
フェアトレードの商品は、決して「安さ」が目的ではありません。場合によっては少し高めかもしれませんが、生産する貧しい国々の人々も、そして輸入国の消費者も満足する「ウイン・ウイン」のフェアな取り引きで成り立つことをめざしています。ぼくは、コーヒーをよばれましたので、今度訪れたときはコーヒーを買うつもりです。
http://www.wftday.org/2010/events/list/index.html
今年のエスペーロは、開店直後のため自分の店だけで精一杯だったが、来年は何かイベントにからんでいけたらと思っている。毎日「K通信」を送ってくださるKさんが、きょうはフェアトレードのことを取り上げてくださった。エスペーロの紹介もしてくださっているので、ここに転載させていただく。
・フェアに行こう――箕面にフェアトレード雑貨店がオープン
「バングラデシュに住むフィロザ・ビーガムにとって、フェアトレードは彼女の人生だけでなく、娘や孫娘の人生までも変えた。定期収入のおかげで、まず娘のナルジスが女の子としては初めて学校へ行くことができた。学位を取得後、ナルジスは村で学校を開き、現在、6人の先生たちが175人の生徒を教えるところまで発展した」。こんなリポートがいま発売のホームレス自立支援誌「ザ・ビッグイシュー」(142号)に掲載されています。
知り合いの斎藤和子さんが、フェアトレードのお店「espero」を4月末にオープンしました。開店して10日ほど、小さなかわいい店舗ですが、並んでいるのは、ペルーのコーヒーや、インドのオーガニックコットンで作った衣類、ブラウスなどのほか、バッグやポーチ、またオリーブオイル、スパイスなどいろいろ。
経済評論家の内橋克人さんを、ぼくは「ホンマモン」と高く評価しています。その内橋さんが著書「共生の大地―新しい経済がはじまる」(岩波新書)の冒頭でこう書いています。
「『一人は万人のために、万人は一人のために』の言葉に象徴される『協同の思想』は、資本主義でも社会主義でもない、もう一つの流れである。この思想を実践に移した「ロッチデール綱領」が生まれ、生活協同組合運動がイギリスのロッチデールで始まってから150年余り、今も『いのち、くらし、自然を守る』をスローガンとするフェアトレード(公正貿易)運動などとしても引き継がれている」と。
貧困に悩む地域が多いアジア、アフリカ、中南米の国々は、本来、自然の資源に恵まれていました。ところが、いわゆる先進国の過酷な搾取的取引を余儀なくされ、生活を向上できずにきました。日本でいえば、小泉・竹中流の「規制改革・新市場主義」がその最たるもので、日本のなかにも大きな格差をもたらしました。現在求められるのは、生産地の農民の人たちも、あるいは女性も、公正な取り引き、適正な利益を売られる仕組みのなかで職を得、自立できる「経済」です。「経済」は一部の力の強いものだけに貢献するものであってはならないという考え方です。
フェアトレードの店は北摂では、たとえば箕面の滝道で試みられたことがあったそうですが、常設店としてはおそらく初めてのようです。場所は、山麓線の皿池公園の近く、菓子店「薩喜庵」の斜め向かい。斎藤和子さんは「生産地のフィリピンなどでも、買ってくださる方に喜ばれるいい物が作られるようになりました。牧野直子さんの『結みのお』の皆さんや、阪大外国語学部の学生さんが応援してくださっています」と、地域に支えられる手応えを感じはじめているようです。
フェアトレードの商品は、決して「安さ」が目的ではありません。場合によっては少し高めかもしれませんが、生産する貧しい国々の人々も、そして輸入国の消費者も満足する「ウイン・ウイン」のフェアな取り引きで成り立つことをめざしています。ぼくは、コーヒーをよばれましたので、今度訪れたときはコーヒーを買うつもりです。