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9月27日(月)名古屋のフェアトレードショップ訪問
2010/09/27(Mon) | お店日記 | page top↑
昨日は、オーガニック・コットンの話を聴くために名古屋まで行ったので、せっかくのチャンスと思い、フェアトレードショップを2軒まわった。
FTショップ風s
ひとつは、講演会の会場となったビルの1階にある「風s」(ふーず)。http://www.huzu.jp/ 
お店は15年の歴史がある。 今回のイベントの仕掛け人でもある店主の土井さんは、私より少しお姉さんかな。とても明るくバイタ リティーあふれ、みんなに声をかけながら講演会を盛り上げる。

風sは、「ウィルあいち」という公共施設の1階入口すぐという絶好の場所にあって、人の出入りが多く店の商品も豊富。商品が雑然と並んでいるように見えるけど、それはお客さんが多い証拠で、店が生き生きとしている。店の上には「名古屋をフェアトレードタウンにしよう会」という手書きの横断幕がかかっている。フェアトレードタウンというのは、小売店がフェアトレード商品を扱い、企業や学校がフェアトレード・コーヒーを飲み、自治体が議会で議決してフェアトレードを応援しているような、そんな街のことを言う。土井さんは、そんな街名古屋をめざして運動しているのだ。

FTショップ オゾン もうひとつは、JR大曾根駅のすぐ近くにある「オゾン」という店。http://aift.jp
「風s」と対照的に、商品がきちんと整然と並んでいて、それぞれに気の利いたポップが添えられている。ここの店主杉本さんは、イラストやチラシを作るのがとてもお上手なようだ。杉本さんは私と同い年。お店を始めて10年になるそうだ。フェアトレード団体から仕入れる商品以外に、自分で実際に訪問して惚れ込んだ東ティモールの織物を世に出したいとがんばっておられる。東ティモールは2002年に独立したばかりの新しい国家だが、それまでのインドネシアとの独立戦争の間でも守り続けられてきた伝統の織物について、熱く語られる姿はステキだった。「開店して1,2年は赤字でもしょうがない。3年で黒字になったらラッキーぐらいに考えて」と言われた。ハイ。

両方の先輩店主さんに元気をいただいて、がんばって続けてこられた努力に敬意を払いながら、夜の近鉄電車で大阪へ帰ったのだった。
9月26日(日)オーガニック・コットン(OC)生産者支援組織「アグロセル」
2010/09/27(Mon) | お店日記 | page top↑
インドから来日している、オーガニック・コットン(以後OC)生産者支援組織「アグロセル」のサイレシュ・パテルさんの講演があって、名古屋のウィルあいち(愛知県女性総合センター)へ聴きに行った。

ナチュラルなイメージのあるコットンは、その栽培過程において実は大量の農薬と化学肥料が使われる。そのため、農民の健康被害や農薬を買うための借金地獄は深刻で、これまで多くの自殺者を出してきた。政府から遺族に支払われる見舞金をあてにして自殺する人もいるという。

「アグロセル」は、小規模農家に有機農法を指導することで、これらの問題の解決を図っている。たとえば、天然の虫除けになるニームの木を植える。ニームの葉とオイル、発酵バターミルク、牛尿、水と混ぜ合わせて天然の殺虫剤を作る。サボテンの樹液はシロアリ駆除に使う。このように、自然の力を利用した方法がいくらでもあるのだそうだ。

「アグロセル」に加盟している農家はいずれも小規模農家で、機械を持たないので、各工程でたくさんの人の力が必要になり、最大の雇用が生み出せる。機械織りの工場からも「アグロセル」の綿花をほしいと言われるが、「アグロセル」では石油 を使わず二酸化炭素も出さない持続可能な手織りにこだわっている。
サイレシュさんと
また、フェアトレードの割増金(プレミアム)によって、潅漑施設を整備したり、地域の学校の制服や教科書を揃えたりすることができたそうだ。

インドでもOCの普及率はまだまだのようだが、「アグロセル」のような活動を拡大することで、もっともっとOC農家が増えていくといいなあと思う。そのためには、私たちがOCの良さを知って、TシャツやワンピースなどのOC製品を愛用していくことが求められる(写真はサイレシュさんと)
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