夕方遅く小学3年生ぐらいの女の子と幼稚園ぐらいの女の子さんを連れた若いお母さんが来られました。お友達へのプレゼントを選んでおられるようです。3人であれこれ会話しながら選んでいる様子が楽しそうでした。
しばらくしてプレゼントが決まり、お母さんがレジへ持ってこられました。それ
とは別にお姉ちゃんの方が選んだ藍色のフェルト玉もひとつ持って来られました。お姉ちゃんはいろいろ迷って数ある色の中からこの色を選びました。「この色がいいそうです」とお母さん。「何にするのかな」という私に「さあ?」とお母さん。
私はこのお母さんはとてもいいと思いました。お姉ちゃんにゆっくりと選ばせてあげて、そのうえ私みたいに「何に使うの?」などと野暮な質問はしなかったからです。ひとつだけ好きな色を選んだお姉ちゃんは満足そうでした。何に使わなくてもお家の好きな場所に置いておくだけでもいいですよね。筆箱の中に入れてもいいし。
何年も前に、私は対照的なお母さんを見て苦い思いをしたことがありました。市立図書館でアルバイトをしていた時のことです。やはり小学3年生ぐらいの女の子が選んで持ってきた本を見て、そのお母さんは「こんなのあなたにはやさしすぎるでしょ。もっと字の多いのを持ってきなさい!」と言下に否定したのです。そ の子はこの本が気に入って持ってきたにちがいないのです。ストーリーが好きだったのかもしれないし絵が好きだったのかもしれないし、もしかしたら本の題名が好きだったのかもしれません。本を取替えに行く子どもを「かわいそう」と思いながらも、何も言ってあげなかったことを後で後悔しました。
自分の子育てはすっかり終わってしまいましたので、今は若い人たちの子育てを横から見ています。
しばらくしてプレゼントが決まり、お母さんがレジへ持ってこられました。それ

私はこのお母さんはとてもいいと思いました。お姉ちゃんにゆっくりと選ばせてあげて、そのうえ私みたいに「何に使うの?」などと野暮な質問はしなかったからです。ひとつだけ好きな色を選んだお姉ちゃんは満足そうでした。何に使わなくてもお家の好きな場所に置いておくだけでもいいですよね。筆箱の中に入れてもいいし。
何年も前に、私は対照的なお母さんを見て苦い思いをしたことがありました。市立図書館でアルバイトをしていた時のことです。やはり小学3年生ぐらいの女の子が選んで持ってきた本を見て、そのお母さんは「こんなのあなたにはやさしすぎるでしょ。もっと字の多いのを持ってきなさい!」と言下に否定したのです。そ の子はこの本が気に入って持ってきたにちがいないのです。ストーリーが好きだったのかもしれないし絵が好きだったのかもしれないし、もしかしたら本の題名が好きだったのかもしれません。本を取替えに行く子どもを「かわいそう」と思いながらも、何も言ってあげなかったことを後で後悔しました。
自分の子育てはすっかり終わってしまいましたので、今は若い人たちの子育てを横から見ています。