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1月31日(木)パレスチナ・オリーブ通信
2013/01/31(Thu) | お店日記 | page top↑
ぜいとぅーん仙台のパレスチナ・オリーブ http://www.paleoli.org さんからニュースレター「ぜいとぅーん」50号が届きました。「ぜいとぅーん」はアラビア語で「オリーブ」の意味です。パレスチナ・オリーブさんは、1998年以来パレスチナで作られるオリーブオイルやせっけんをフェアトレードし、年に1回は現地生産者を訪れて、ニュースレターで生産者の様子をレポートしてくれています。

今回のレポートでは、オリーブオイルの中心的な輸出先であるヨーロッパが不況のため、販売高はここのところ減少傾向だという記事がありました。日本も不況は例外ではありません。さらに3.11で仙台も被災地となりましたから、パレスチナ・オリーブさんも大変なご苦労をされたと思います。

それから、オイルを濾過するか無濾過かという記事がありました。一般のオリーブオイルはフィルターで濾過されていますが、パレオりさんのオイルをつくっているシンディアナの工場は、これまでノンフィルターでやってきました。その方が栄養も風味もじゅうぶん残るからです。ところがボトルの底に沈殿する澱(おり)に対するクレームが多くなりフィルターを使うことにしたのだそうです。でも「シンディアナとしては手間でもあるし、濾過する際にオリーブオイルの量も減るので無濾過を希望するならそうもできるしありがたい」ということでパレオリさんは無濾過を選択されたそうです。パチパチ(拍手)。だって、澱は「生搾りのジュースの底に細かい果肉が沈殿するのと同じ」ですものね。どうしてそう「見てくれ」にこだわる消費者が多いのかわかりません。
パレスチナオリーブ
また、今回のニュースレターでいちばん衝撃的だったのは、パレスチナ・オリーブさんが仙台から甲府へ移転するという記事 でした。やっぱり、という思いはありました。というのも、代表の皆川さんは、震災直後に小学生低学年の一人息子さんを疎開に出し、2年近く離れ離れの生活をされていたからです。震災さえなければ、いえ原発事故さえなければ家族が引き裂かれることはなかったし、パレオりさんも仙台で事業を続けていくことができたのに。ご家族がいっしょに住めるようになってよかった、と思うと同時に、なんで何も悪いことしていない人たちが原発事故に翻弄されなければならないのか、という理不尽さが募ります。もちろんこういう例は東北にゴマンとあるはずです。ただ、皆川さんを知っているだけによけい強く感じてしまうのです。

このことでパレオりを退職するスタッフもおられるそうです。残念ですね。でも、私たちは甲府からおいしいパレスチナ・オリーブオイルを買うことはできるわけですから、引き続き注文して買い続けたいと思います。みなさんもパレスチナとパレオリさんの両方へのエールを込めて、ぜひおいしいパレスチナ・オリーブオイルを使ってくださいね。

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