
約ひと月先ですが、イベントのお知らせです。5月は国際的にフェアトレード月間ですが、箕面でも5月18日にフェアトレードイベントを行うことになりました。
国際協力NGOシャプラニール http://www.shaplaneer.org/ は、創立以来40年、南アジアを中心に途上国支援をしてきました。現在もバングラデシュとネパールに駐在員を置いて現地での貧困問題の解決に取り組むと同時に、3.11以後は福島県でも被災者の問題解決のために活動しています。エスペーロはシャプラニールを通してバングラデシュやネパールのフェアトレード商品を届けてもらっています。
さて、今回のイベントでは、ダッカ駐在員だった菅原伸忠さんの帰国報告をお聞きします。シャプラニールは2年前からバングラデシュでアーユルヴェーダのせっけん作りを始めました。せっけん作りの仕事を得たことで、現地女性たちの生活がどう変わっていったのか、それはとりもなおさずフェアトレードが社会に及ぼす変化を説明してくれることになると思います。
これから1ヶ月の間に、このイベントに関する情報をすこしずつお知らせしていきたいと思います。きょうはとりあえず「その①」でした。みなさまの参加お申し込みをお待ちしております。

旧友が福岡から京都へお花見に来るというので、エスペーロの定休日でもあり、私も京都まで出かけてきました。先週末の嵐でほとんどの桜は散ってしまいましたが、最後に咲くという仁和寺の御室桜を観に行きました。御室の桜は色が白くて背が低く、枝が横に張っています。境内の桜はいずれも満開で、私たち3人は名残の桜を堪能しました。

本堂にお参りに行って気がつきました。きょうは4月8日の花祭り、つまりお釈迦様のお誕生日だったのです。本堂前にはきれいなお花がしつらえられ、中に鎮座されているお釈迦様に甘茶をかける灌仏会(かんぶつえ)にも参加することができました。
そこから少し北の原谷苑へも足を伸ばしました。ここは個人所有のお庭なのですが、2週間だけ一般開放されます。このお庭もみごとで、雪柳や木瓜の彩の中で、桜が青空に咲き誇っていました。おもしろかったのがタクシーの運転手さんの話で、このお庭は桜の咲き具合によって入場料が変わるのだそうです。つぼみの400円に始まって600円、800円・・・きょうはピークの1200円でした。桜の見ごろを保証してもらったようなものですから、高くてもだれも文句は言わないそうです。もちろん私たちも満足しました。


午後から常連さんのY子さんが取り置きのTシャツを取りに来てくれて、さらにお友達への出産祝い選びをしていました。ふと見ると外からエスペーロのウィンドウをのぞいている外国人の青年がいます。
店内に興味がありそうだったので「"Please come in"って言ってみて」とY子さんに頼みました。Y子さんの笑顔がとてもよかったので、青年はエスペーロに入ってきました。
彼はMさんと言ってインドからの阪大留学生さんでした。来日5日目で、町を知るために雨の中を散策していたそうです。インドにいるときから日本語を勉強していたのでとっても上手で、私たちの英語よりも彼の日本語のほうが流暢なので、私たちは日本語で話すことにしました。
「コーヒーでも淹れるわ。コーヒー好き?」と聞くと、Mさんは少し口ごもって「I don't want to trouble you」と言い「こういう時日本語でどう言いますか?」と聞きました。Y子さんが「うーん」と考えて「どうぞおかまいなく、かな?」。「でも、もう一回すすめられたら、ではいただきます、と言っていいです」。このへんの微妙なやりとりがMさんは興味深かったようです。
そのあともY子さんと私はまるで日本人代表になったかのように、Mさんにいろいろなことを教えました。ふだん当たり前に思っていることが外国の人には不思議だったりするのですね。Mさんはとても好奇心旺盛で、これからどんどん日本語や日本文化を吸収していくでしょう。
エスペーロでは、よくこういう楽しい出会いがあります。
(写真は嵐で散った桜)

「ラ・カンビータ」は南米ボリビアのアマゾン源流地域にあるフェアトレードのお店です。自然素材でアクセサリーや生活雑貨を手作りし、販売しています。
http://cambita.web.fc2.com/japanese/home_jpn.htm
「ジャングルの自然素材を使った雑貨づくりは、ボリビア、ルレナバケの先住民たちにとって、自分たちの文化や生活、自然環境を守りながら自立する持続可能な方法のひとつになっています(「ラ・カンビータ」のブロッシャーより)
地球のほぼ反対側にあるボリビアという国はどんな国でしょうか。経済的には最貧国のひとつとして知られていますが、文化や自然はとても豊かなようです。今回4月14日(日)に、一時帰国中のラカンビータ代表河田菜摘さんとお連れ合いのウゴさんのお話を聴けることになりました。日本のテレビでも何度か取材、放映され、つい先日も「ミヤネ屋」で放送されたばかりの菜摘、ウゴ、樹ファミリー。ボリビアでの子育てについても興味深いお話が聴けるかもしれません。
詳細はこちらから。http://espero0osaka.blog118.fc2.com/blog-entry-680.html
みなさまのお申し込みをお待ちしております。
(写真は「ラ・カンビータ」からやって来る木の実やヤシでできた小物たちです)

フェアトレードのチョコレートは安い植物油を混ぜていなくてカカオバター100%のため、25度以上の気温に耐えられません。逆に言えばそれがおいしさの秘密です。どうぞ 今のうちにおいしいチョコレートを味わってくださいね。複数の人たちへのちょっとしたプレゼントにいかがでしょうか。1つでもじゅうぶん納得のかわいさとおいしさです。
来季は10月終りから始まります。
(フェアトレードチョコレート 50g ¥290 5個お買い上げで1個プレゼント)

映画に先立って、この映画の中にも登場する、南相馬市の青田由幸さん(NPOさぽーとセンターぴあ)のお話がありました。 障がい者の生活介護や就労支援の仕事をされている青田さんのことを、実は私は朝日新聞の連載「プロメテウスの罠」で読んでいました。震災後、個人情報だからと障がい者の名簿提出をしぶる行政に「そんなことをしていたら障がい者が死んでしまう」と食い下がって情報を開示させたのです。現場で今いちばん何が必要かを知っていて実行できる人なのです。
もうひとり大和田みゆきさんという同じく南相馬市からの看護師さんのおお話もありました。大和田さんはシングルマザーで、難病を持ちながら3人の子育て中。3人のうち2人には発達障害があります。子どもたちのことを考えると避難所に居続けることもできず、屋内退避の自宅内で食べ物もなく過ごした日々の過酷さを伝えられました。
映画の中ではさらに多くの障がい者の方たちの苦労が語られました。ふだんでも弱者である障がい者の方たちは災害に遭遇するとさらに弱者となります。しかし青田さんによると災害に遭うとだれもが弱者なのだから「災害弱者」という言葉は不適切で「災害要援護者」というのだそうです。今、日本中の市町村で災害時の「要援護者リスト」が整えられつつあるということです。
青田さんは「みなさんもいつこういう状況になるかわからないのですよ」と強く私たちの当事者意識を喚起されました。ほんとうにその通りだと思います。今回の原発震災は彼の地のことではなく、日本全体の問題。そして次にまたどこで起こるかわからないのです。