
関西大学を会場として「9条国際会議」が開かれました。午前10時から午後5時近くまで、私も友人と参加してきました。今から5年前、東京と大阪で開かれて以来の国際会議です。この5年間9条はかろうじてその命を保っていますが、改憲を目論む安倍政権によって、今その存続がおびやかされています。
日本の憲法9条は世界の人がうらやむ理想の条項です。9条があったおかげで、戦後68年間日本は一度も戦争をすることがなかった。つまり戦争によって人を殺したり殺されたりすることがなかったのです。戦争をしている国の人から見たら、こんなうらやましいことはないでしょう。
基調講演は関西大学教授高作正博さんの「憲法9条をめぐる情勢と課題」。これ以上にわかりやすい憲法の授業はないだろうという講演でした。もっと多くの大学生に聴いてほしいと思いました。この会議に出席してレポートを書いたら単位をもらえるというぐらいのしくみがあればよかったのに、と思いました。多くの示唆がありました。たとえば、日本だけが平和でいいのか、日本も紛争地域へ軍隊を送って貢献しなければいけない、というよくある9条批判への反論。9条を持つ日本は軍隊派遣ではなく独自のリーダーシップを発揮すべきである。今回アメリカがシリアの化学兵器使用に対して軍事介入したとき、化学兵器を国際管理下に置こうという提案は日本こそがすべきだった。しかし実際には日本政府はいち早くアメリカを支持しました。9条を持っている国だからこそできる政策があるはずです。
海外からもすばらしいゲストを迎えての国際会議でした。中東に9条の精神を広めようとしている弁護士ベルハッセン・エヌーリさん(チュニジア)、アメリカのイラク侵略に抗議して辞表をたたきつけた元陸軍大佐メアリ・アン・ライトさん(アメリカ)、アジアから見た9条の役割を訴えるイ・キョンジュさん(韓国)、ローラン・ヴェイユさんはかつてレジスタンスとしてナチスと戦った現在96歳(!)の弁護士(フランス)・・・まだまだたくさん魅力的なゲストがいらっしゃっています。
明日は大阪中央体育館を会場として歌や踊りもはさんださらにアクティブな世界会議になる予定です。1万人規模の会議を成功させましょう。エスペーロは会場のすぐ外に並ぶブースで出店しています。戦争の原因でもある貧困・格差をなくし、戦争経済ではなく平和経済を、子どもには銃でなく教育を!の思いでフェアトレード販売します。