
フェアトレードに関心がある2年生18名がすでにそれぞれのテーマ別に6つのグループを作っていました。彼らはすでにマザーハウスの方の講演を聞いたり、熊本のフェアトレードのキーパーソン明石祥子さんに会いに行った人もいたりして、フェアトレード初心者ではありません。一歩進んで、街頭販売をしたいとか、豊中をフェアトレードタウンにしたいという気持ちを持っている生徒さんもいて、心強く思いました。
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今回は高校生対象ということもあって、アクティブなワークショップ形式で進めま した。熱帯の植物の写真当てクイズは導入として楽しいものでした。そしてきょうのテーマはコーヒーとフェアトレード。上の写真はコーヒーの生産国と消費国を白地図で色分けしているところです。そうするとコーヒー生産国が赤道に近いコーヒーベルトと呼ばれるエリアに集中していることがわかります。

DVD『おいしいコーヒーの真実』の予告編を見てもらいました。2分ほどの予告編の中に世界のコーヒー市場が抱える問題が凝縮されています。生徒さんたちの眼差しは真剣でした。

そしてきょうの授業のハイライトは「自分でコーヒーを淹れてみよう」のコーヒー実習。手動の焙煎器で生豆を煎って手動のミルで挽いてハンドドリップで淹れてみる。ふだんあまりコーヒーを飲まない生徒さんたちも淹れることには興味津々で二つ のグループに分かれて自分の手で実際にやってみました。教室の中には何とも言えないコーヒーのアロマが漂いましたよ。そして美味しくできた コーヒーで乾杯。
残った時間は班ごとにフリーディスカッション。私が入った班では「生産者にも消費者にも適正な価格は?」「もっと安くできないか?」「ラベルがあった方がよいのかどうか」「日本のフェアトレードの会社はひとつにまとまればもっといい仕事ができるのでは?」「なぜフェアトレードショップを始めたのですか?」などの質問や意見がありました。
私の班ではなかったけれども最後に個人的に質問に来てくれたHさんは誰とも組まないで敢えて一人班を形成していました。「フェアトレードはまやかしではないのか」という疑問を持っているようです。こういう疑問が出てくることはとても大事です。生産者と消費者の間の中間業者が減ることがフェアトレードにつながるのか、という質問にはフェアトレードが「国際産直」と呼ばれる所以を話しました。
豊中高校の生徒さんたちは明るくて反応もよくて、私たちもとても楽しかったです。2時間の授業では語り尽くせないことも多々ありましたが、きょうの授業の何かが彼らの心に残って何かの折のヒントになってくれたら嬉しいです。豊中高校のみなさん、機会をくださったTIFA(国際交流の会とよなか)さん、ありがとうございました。