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12月21日(水)黒漆喰 black stucco
2016/12/21(Wed) | お店日記 | page top↑
20161217煙突きょうは冬至でした。夜の時間が一番長い日。ということは明日からは少しずつ昼間の時間が長くなるということです。そう思うだけでちょっと嬉しいですね。

昨日も今日も12月とは思えない暖かい日和でした。青空に向かって瓦屋根からすっくと煙突が顔を出していますが、きょうは暖かくて薪ストーブも要らない感じでした。


ところで玄関の壁をよく見ていただくと、ここだけ漆喰が黒いことにお気づきでしょうか。漆喰といえばふつう白い漆喰を思い浮かべますが、実はこのように黒い漆喰もあります。今回リノベーションに加わってくださった左官さんによりますと、黒漆喰というのは墨を練りこんだ漆喰で、とても手間がかかる上に高度な技術を要するので、今ではあまり見られなくなった貴重なものなのだそうです。


そこでこの家の元の所有者であるSさんのお話を思い出しました。まだ子どもだった頃、お手伝いで毎日20161221黒漆喰のように黒漆喰を磨かされたSさんはこの 黒漆喰にとても思い出と思い入れがあるということでした。それなら私たちも磨いてみよう、ということになり、ご本人に聞くのが一番と、テリーが東京のSさんに電話をして磨き方を聞きました。まず固く絞った濡れ雑巾で拭いて汚れを落とし、次に糠で磨き、最後にまた乾いた雑巾で拭く、と教えてもらいました。それで、きょう教えられた通りにやってみましたら、少し輝きが戻ってきたような気がします。これからもSさんに代わって私たちが磨いていくことにしましょう。


20161217溝掃除 表の溝には長年の泥と草が溜まっていましたが、きれいにさらって気持ちよくなりました。

少しずつ新年を迎える準備をしています。

12月13日(火)薪ストーブ a wood stove installed
2016/12/13(Tue) | お店日記 | page top↑
20161210ガラス運び先週の土曜日は二つの大きな作業がありました。

一つは西側に130kgの一枚ガラス窓を入れることです。ガラス屋さんがトラックで運んできた大きなガラスをみんなで運びます。ガラスは持つところがないのでとても持ちにくい。落としたら大変です。下に板を敷いてその上を押したり角度を変えたり。最初はカメラを構えて応援していた私もカメラどころではなくなって風に揺れるガラスを支える一員となりました。けっきょく大人が8名(ちょうど居合わせたストーブの会社 の人も駆り出されて)心を合わせた結果、窓枠に無事収めることができました。ほっとして思わず拍手してしまいました。ほんとうに緊張の作業でした。


20161213窓ここを一枚窓にしたのは私たちの希望でした。10月に訪れた島根県の足立美術館の庭が一枚窓によって絵のように美しかったのを真似したかったのです。この西側の風景は季節ごとに違った絵を見せてくれることでしょう。

 


20161210火入れ
もう一つの大きな作業はストーブの設置でした。屋根を貫いて煙突がつなげられ、あこがれの薪ストーブが稼働を始めました。大きな家には大きなストーブ。初めて火を点けた瞬間です。





20161210ストーブ
パチパチと木が燃える音がして次第に周りが暖かくなってきました。心地よくてその場を離れら れなくなります。ストーブの火を見ているといつまでも飽きません。




20161213階段 そして、きょう行ってみるとらせん階段が白く塗られていました。古民家の中のモダンな部分です。このあとステップの一枚一枚にカーペットが貼られます。階段の下で靴を脱いで上がります。

20161213陳列棚
古材で陳列棚も作られ、だんだんショップの雰囲気が出てきました。どこに何を並べようかと楽しい思案の時間 です。



12月9日(金)瓦礫を敷石に recycled stones and bamboos
2016/12/09(Fri) | お店日記 | page top↑
20160518土の中から出た石解体した離れの下からはゴロゴロと瓦礫が出てきて庭の隅に山積みされていました。ユンボでないととても動かしきれないような大きなものばかりです。産業廃棄物として出すしか私たちにはどうしようもない負の副産物のうち比較的小さな石たちが、設計施工のie工房さんのアイデアで、庭の一部として生かされました。
20161209菜の花



まずはこれです。庭のコーナーにユンボで扇形に並べてもらってこれだけの石が生かされました。ちょうど 「菜の花プロジェクトみのお」さんからいただいた菜の花の苗がありましたので植えてみました。来春にはきれいな花を咲かせてくれるでしょう。



20161209裏庭の敷石


そして、きょうの作業は母屋の掃き出しから庭へ続く踏み石を置くことでした。ここにはあの石、あそこにはあの石と適材適所を選び、腰を痛めないように注意しながら、ie工房さんとわがチームの男手で運んでくれて、こんなすてきなコーナーができました。





玄関はこんな感じです。手前には昔使っていた20161209玄関の石であろう石臼を置いてみました。右奥には先日友人のSさんがプレゼントとして手づから運んでくださった唐津焼の甕が座っています。この中に季節の庭の花たちが入る予定です。

そんなこんなで、本来はじゃまものにされる瓦礫のいくつかが庭の顔として生まれ変わりました。廃棄物処理のコストが節約されたことはもちろんですが、捨てるものが生かされたことが嬉しいです。

20161209竹垣 もうひとつリサイクルの例を。庭の竹林はどんどん成長していきますので、ときどき伐採していますが、その竹を使ってKさんがこんなすてきな竹垣を作ってくれました。京都のお寺などで見る、あれです。自然素材なので古くなればまた新たに作ることもできるし、とても風情がありますよね。
12月7日(水)能勢高校で授業 studying fairtrade with high school students
2016/12/07(Wed) | お店日記 | page top↑
20161207プレゼン 府立能勢高校はエスペーロ能勢から車で10分のところにあります。自然に恵まれて農場を持っているので農業実習もあるというユニークな高校です。ただ町から遠く進学校ではないために、近年定員割れして廃校の危機も伝えられていました。

ところが2015年に文科省のSGH(Super Global High school)に選ばれ、一躍注目されることになりました。SGHとは、大学や国際機関と連携して国際的に活躍できる人材を重点的に育成する高校で、文科省からそのための予算が出ます。現在国内で123校あるSGHはほとんどが有名進学校。そこに能勢高校が割って入ることができたのは、それまで学校が培ってきた国際交流や留学生受け入れの実績があるからです。また、今年、能勢高校は豊中高校の分校として残ることが決定し、ひとまず廃校の危機は免れました。


20161207能勢高校そんな能勢高校のSGHの授業にお声かけいただいて、きょう私とテリーとでフェアトレードのお話 をしてきました。生徒さんたちはすでにこの夏 モンゴルに修学旅行に行って、ストリートチルドレンの現状を見たり養蜂ビジネスを見学したりしてきています。帰国後グループに分かれて研究している3つのテーマは①ストリートチルドレンの問題をどう解決するか②モンゴルのはちみつを持続可能なビジネスにしていくにはどうしたらよいか③能勢町を持続可能な形で活性化するにはどうしたらよいか。

私はフェアトレードの視点からいくつかの事例をあげてヒントになりそうなことをプレゼンテーションしました。日本の(能勢の)はちみつがある中でモンゴルのはちみつをどう差別化して売れるはちみつにしていくのか。価格?味?ラベル?まだまだ考えるポイントはありそうです。過疎や高齢化、耕作放棄地など、能勢町が抱える課題は全国津々浦々にあるしアジアの田舎にもあります。それらの共通点を探しながら、私が知っている国内外の取り組みを紹介しました。

20161207能勢高校授業 エスペーロはなぜ能勢に移転したのか、なぜ町ではなく田舎がよいのか、についてはテリーの方からプレゼンしました。能勢には魅力がないと思っているかもしれない生徒さんに、能勢の魅力やほんとうの豊かさなどが少しは伝わったかな。エスペーロ能勢が開店したら能勢高校の生徒さんたちとの接点も多くなるはずです。「開店したら遊びに来てくださいね」と言ってしめくくりました。


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