
この間、エスペーロ能勢にご来店を予定してくださっていたお客様には大変申し訳ありません。
ペルーの雑貨や食品などを持って帰られたらと思っていますので、どうぞお楽しみに待っていてください。
ところで、今回のツアーに個人的なスペシャル・ミッションが加えられました。どんなミッションか。
私のフォルクローレ(ケーナなど中南米音楽)の師匠であるフローレス・デュオ http://www9.plala.or.jp/amauta/ はクスコの出身です。「今度クスコへ行くけど何か用事はありませんか?」と聞くと兄弟デュオの弟の方のヘススさんが即座に「あります」と言うのです。「80歳になる母が最近膝が悪いのでサントリーのセサミンを届けてほしい」。フローレス兄弟は優しいのです。
OK。まかせてください。というわけでクスコの中心アルマス広場で私は兄弟のお母さんに会うことになりました。でもお互いに顔を知らない。私はスペイン語がわからないしおかあさんは日本語も英語もわからない。「大丈夫。お母さんはフレディ(お兄さんの方)と同じ顔をしています」とヘススさん(笑)。とりあえず写真はもらうことになりました。
そんなわけで、今回のツアーが急にワクワクドキドキ、アドベンチャラスなものになってきました。
このミッションが無事完遂されるように祈っていてくださいね。帰国したらまたご報告します。
それでは行ってきま~す。

先日の講演会ではバングラデシュで家事使用人として働く少女たちの報告がありました。この児童書『リキシャガール』は家事使用人ではありませんが、貧しい家庭でなんとか家族の助けになりたいと考えるバングラデシュのナイマという10歳の少女の物語です。
リキシャというのはバングラデシュの三輪自転車タクシーのことです。おわかりのように人力車から来ています。ナイマの父親はリキシャの運転手。朝早くから夜遅くまで働くけれどもナイマと妹のランダの二人を学校に行かせる余裕はありません。父親を助けたいと思うナイマは父親のリキシャを運転しようとしますがあやまってリキシャを壊してしまいます。
さて、悲しみにくれたナイマはこの窮地を救うためにとんでもないことを思いつきます。男の子に変装して町へ働きに行くのです。町では男の子しか雇ってくれないからです。ここでナイマを救うのは特技のアルポナを描くこと。そして修理屋の女主人。
とにかく大人が読んでもおもしろい。ハラハラドキドキ。ナイマを応援したくなります。バングラデシュでの女の子の立場、家族愛、サリームとの淡い恋・・・
図書館にもあると思います。ぜひ手に取って読んでみてください。
『リキシャガール』
著:ミタリ・パーキンス
絵:ジェイミー・ホーガン
訳:永瀬比奈
~鈴木出版の海外児童文学 この地球を生きる子どもたち~

シャプラニールでは毎年ネパールかバングラデシュの駐在員が帰国した折に全国をキャラバンして報告会を開いています。全国各地にシャプラニールをサポートする連絡会というのがあってそれぞれが受け入れをして講演会を開きます。
シャプラニール関西では16日に大阪市内で17日に能勢で受け入れをすることになり準備を進めてきました。

果たして能勢にどれだけの人が聴きにきてくれるだろうかという心配があ りましたが、なんと能勢高校の生徒さんと先生12名を含む24名の方が参加してくださいました。能勢高校はSGH(スーパーグローバルハイスクール)の認定を受けて国際協力や国際理解の学習に重点を置いています。
今回の講演はバングラデシュのマフザ・パルビンさん。シャプラニールのダッカ事務所で家事使用人の少女支援事業やフェアトレードの事業に携わっています。ご自身は7歳男子のママでもあり休憩時にはスマホで息子さんと会話する姿が見られました。

ところが雇い入れ先ではしばしば虐待のようなことも起こります。立場の弱い少女たちは訴える手立ても持ちません。そこでシャプラニールで少女たちが集まって勉強したり話したりできるヘルプセンターを開設し、少女たちを支援しています。
この日はマフザさんが具体的に何人かの少女の例を挙げてお話をされました。能勢高校の生徒さんたちは自分たちとあまりに違うバングラデシュの子どもたちの現状に耳を傾けていました。また、参加者の中に能勢在住のシャプラニール会員の方もおられて嬉しく思いました。

マフザさんと一緒にキャラバンを続けているシャプラニール職員の藤崎文子さんはバングラデ シュ駐在6年というキャリアをお持ちで、豊富な知 識と経験とみごとなベンガル語で通訳をしてくださいました。最後に私たちに何ができるのか、という話になり、知る、伝える、会員になって支援する、フェアトレード商品を買って支援する、などが出ました。会が終わってからも残ってマフザさんや藤崎さんとお話する方も多く、お話がみなさんに影響を与えたことを感じました。

翌朝おふたりは元気に次のキャラバン開催地である名古屋へと向かわれました。あと4日間キャラバンは続きます。おつかれさまでした。
(写真は当日写真担当の三浦さん撮影のものをいただきました)

こういう仕事をしてくれるのはエスペーロ能勢のスタッフまゆみさん。天性のアートセンスでルンルンと楽しみながらやってくれます。
そして、もともとここにあったキッズの服や

小引き出しから顔を出した動物たちがかわいいですね。こんなアイデアもまゆみさん。
これらのフェルトの動物たちはケニアの「マトマイニ」という団体から来ます。30年間ケニアのスラムで孤児院を運営する菊本照子さんからお預かりしています。HIV感染が多いこの地域ではシングルマザーや孤児が多い。寄付に頼るのではなく、自分たちでものづくりをして自立していこうというのが菊本さんの考え方です。細くとも長く、と言われていました。
実際フェルトの動物たちはとてもクオリティが高くてかわいくてプレゼントにもぴったりです。先日はここに写っている緑のシマウマくんがもらわれていきました。


(写真を撮る余裕がなかったのでこの写真はウィキペディアからです)
キジはこれまでも数度このあたりで見たことはありますが、こんなに近くではっきり見たのは初めてでした。その時にお店に居合わせたみんなで見ていると、今度は道路の上をゆっくり雌が歩いて行って畑の中の雄のところへ飛んでいきました。雌は雄とちがって茶色だけの地味な色をしています。
「ああ、つがいなんだ」とみんなで続けて見ていましたが畑の草の中に隠れて見えなくなったので、そ~っと外に出てみました。するとバタバタっと羽の音がしてキジが北の方へ飛び立ちました。雄と雌と、そしてなんとそのあとにヒナ(と言ってもだいぶん大きいですが)が!また姿が見えなくなったと思ったら、少し離れたところから「ケーン」とキジ独特の鳴き声が聞こえてきました。
「ああ、家族だったんだ」。見ていた私たちはなんとも温かい気持ちになりました。ほんの数分のことでしたが、とてもラッキーな場面に遭遇したよい一日でした。

この日はシサムコーヒーの生産者NGOさんが来られるというので、シサムさんのお誘いを受けて京都までお話を聴きに行ってきました。
ペルーやブラジルなどと比べてコーヒー生産国としてはあまり有名ではないフィリピンですが、ルソン島の高地とミンダナオ島の高地の2か所でよいコーヒーが採れるそうです。シサムコーヒーはルソン島北部のコーディリエラ地方でつくられています。
お話してくださったのはCGN(コーディリエラ・グリーン・ネットワーク)代表の反町眞理子さん。この方がおもしろいのです。おもしろいという言葉が失礼なら魅力的な方でした。バブル時代の東京でライター、放送作家などバリバリのキャリアウーマンだった反町さんは、フィリピン人との結婚をきっかけにルソン島バギオに住むようになります。自然が豊かで人々がゆったりと生きているバギオで「今までの東京でのあの忙しいい生活は何だったのだろう」と思ったそうです。
しかし、豊かと思ったフィリピンの農村にも問題がありまし

反町さんは「私のところはフィリピンのNGOなので日本人は私ひとり。NGOによくある<よいことをやっている感>はま~ったくなくて、子どもや孫に持続可能な環境と暮らしを残したいだけ」と言われていました。反町さんはすでに半分(それ以上に?)フィリピン人のようでした。現地ではゲストハウスもあってスタディツアーなどもされているようです。ざっくばらんでおもしろい反町さんのいるコーディリエラに行ってみたくなりました。
これからシサムコーヒーを飲む時にはいつも反町さんの明るい笑顔とコーディリエラの生産者の人々を思い浮かべることでしょう。

9、10、11、12日は通常どおりの営業です。
16日も通常どおり。

17日(土)はシャプラニール講演会のため14時~16時が貸切となります。この日はバ ングラデシュからゲストをお招きしてバングラデシュの少女たちが置かれている状況など、ふだん私たちに届かない途上国の現状をお話していただきます。参加者はすでに定員に達しましたがまだ少しお受けできると思いますので、ご希望の方はお申し込みください。
さて、ここからが大事なお知らせです。23日(金)から7月3日(月)まで少し長いお休みをいただきます。ペルーへ行ってきます。個人的な旅行です。私より10歳年上の姉が「行こう!」と誘ってくれました。大きな病気もした姉ですが私以上に元気です。この誘いを断る理由はありません。しかも生きているうちに一度行きたいと思っていたペルーです。もう一人の姉と姉妹3人でパックツアーに入って行ってきます。
この間エスペーロへ行こうかなと思ってくださっていた方には申し訳ありませんが、待っていてください。珍しい手工芸品や珍しい食材なども仕入れてきたいと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。

能勢高校は文科省のスーパーグローバルハイスクール(SGH)に認定されていて、積極的に国際理解、協力、交流を進めています。私たちが能勢高校で授業をするのも昨年に続いて2回目です。
前半は私が「フェアトレードってなに?」というタイトルで話し、後半はテリーが能勢での古民家再生について話しました。

今回は6月17日にエスペーロ能勢で行う「シャプラニール講演会」の予習の意味もあったので、バングラデシュについても少しお話しました。17日には2年生13人が講演会に参加してくれることになっています。「バングラデシュってどんなイメージがある?」と聞くと「カレーばっかり食べている」という返事があって笑いました。
17日にまた彼らとエスペーロで再会できるのが楽しみです。

「憲法カフェ」は若手弁護士が市民にわかりやすく憲法の話をしてくださる「場」です。なぜ今憲法か?それは戦後70年間日本の平和を守ってきた憲法9条を初めとする日本の憲法が自民党政府の暴走によって危険な憲法に変えられようとしているからです。
現状を見るに見かねた全国の若い弁護士さんたちが「あすわか」(「明日の自由を守る若手弁護士の会」)を立ち上げて、ほぼ手弁当で憲法を語る「場」に出向いておられます。
この日、前半は先月エスペーロ能勢でミニライブをしてくださった長野たかしさん(元五つの赤い風船メンバー)とお連れ合いの森川あやこさんの歌でした。「血塗られた鳩」「私が私であるために」などいずれも平和を願う歌やトークに会場は盛り上がりました。

後半は「あすわか」の遠地靖志弁護士が、憲法改正や緊 急事態条項はほんとうに必要なのかということについてわかりやすく話してくださいました。中でも私が一番心に残ったのは憲法97条の文言でした。
<憲法97条>この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、これらの権利は、過去幾多の試練に耐え、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。
つまり憲法の究極の目的は「人権保障」なのですね。
この日は28名の方々がライブを楽しみ憲法の話を聞いてくださいました。和室の襖を取り外すと店全体がひとつの広い空間になり、よい感じでした。心配した駐車場は15台停めることができてなんとかなりました。
カフェではフェアトレードのコーヒーや紅茶とフェアトレードのオーガニックバナナで作ったケーキを召し上がっていただきました。
政治の話は日常の話題として避けられることが多いですね。めんどうくさい、毎日が忙しい、違う意見の人と話したくない・・・でも、今はそんなことを言っている場合ではないようです。もっと気軽に、昨夜のテレビドラマや阪神戦の話をするように、政治の話ができたらよいなと思います。
憲法カフェ主催者のみなさん、長野さんご夫妻、遠地弁護士さん、ありがとうございました。