
「エスペーロ能勢」の「エスペーロ」ってどういう意味ですか?と聞いてくださるお客様があります。「エスペーロ」は、エスペラント語で「希望」の意味です。8年前フェアトレードショップを開いた時に、平等で平和でだれもが希望を持って生きられる社会を思い描き、英語でも日本語でもない、エスペラント語がぴったりだと思ってつけた名前です。
エスペラント語は、ウィキペディアによると
「19世紀にポーランドのザメンホフ博士が考案・整備した人工言語で、母語の異なる人々の間での意思伝達を目的とする国際補助語」です。世界中の人々が仲良くするためには母語以外に共通言語を持つことが必要と考えられました。そして、どこか一国の言語が特別な力を持つのではなく平等な共通言語を持とうという理想だったと思います。みんなが理解しやすいように文法はなるべく簡単に作られています。
蛇足ですが、ウィキペディアを見ていたら「エスペラント由来のネーミング」の項の中に「fairtrade shop & cafe エスペーロ能勢」が出ていてびっくりしました。きっと私のまわりのエスぺランチストさんのだれかが投稿してくれたのでしょうね。

最近エスペラントのことでとても驚いて感激したことがありました。友人のOさんが亡きお姑さんの荷物を整理していて「エスペラント語の辞書」を見つけたからと言って私に下さったのです。これです。奥付を見ると、なんと大正15年日本エスペラント学会発行で、この辞書自体は昭和10年の第47版、定価60銭とありました。当時お姑さんはどんな思いでエスペラント語を勉強されていたのだろうと想像をめぐらしました。

宮沢賢治や新渡戸稲造、井上ひさしなどはエスぺランチスト(エスペラント語を使用 する人)として有名ですが、一昔前は一般の人々の間でも「エスペラント運動」のようなムーブメントがあったのです。現在世界には100万人ほどのエスぺランチストがいてスカイプなどを通して交流されていると聞いています。
店名をエスペラント語にしたおかげで何人ものエスぺランチストの方たちとお友達になれました。その一人のMさんが先日「野田淳子コンサート」のチケットをくださったので行ってきました。野田淳子さんは平和を歌うシンガーソングライターであると同時にエスぺランチストでもあるのです。

歌もお話もとてもよかったです。今回はなかったのですがエスペラント語の歌も歌われます。野田さんは8年前からエスペラント語を学び始めたそうです。私は実は何年も前にMさんからテキストをお借りしたまま手つかずになっています。今回、古い辞書をいただいたり野田淳子さんとお友達になれたことがきっかけで、これからでも遅くないかな、歌から始めるのもよいかな、などと思っています。
手始めにエスペーロで「初心者向けのエスペラント語講座」をやってみたいと思っていますが、興味ある人いますか~?