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7月10日(火)パレスチナ、シリア、そしてイラク Palestine, Syria, and Iraq
2018/07/10(Tue) | お店日記 | page top↑
ガザ報告会写真6月30日(土)にエスペーロ能勢で「国境なき医師団」の看護師である佐藤真史さんのガザ報告会を行いました。5月はガザとイスラエルとの国境付近でパレスチナ側の大きなデモがあり、それに対するイスラエル側の砲撃で多くの負傷者が病院に運び込まれました。その手術室で働いた佐藤さんの現地報告でした。
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ガザの美容室その後、梅田で上映されている『ガザの美容室』という映画を観に行きました。ガザの美容室に居合わせた女性たちにはそれぞれのドラマがあるのだけど、最後には美容室の外で激化する戦闘に一様の恐怖に陥っていくという怖い映画でした。場面は最初から最後まで「ガザの美容室」内なので、舞台劇を観ているような感じでした。私たちは「紛争地の人々」や「難民」という言葉で人々をひとくくりのイメージで捉えてしまいがちですが、当然のことながらひとりひとりには個性や負っている人生があるということを思い起こさせてくれる映画だったと思います。


7月に入って西日本は記録的な大雨の日が続き、エスペーロ能勢も臨時休業にしました。それでふだん行けない土日の講演会に行くことができました。



志葉さん 7日(土)は大阪市内でコープ自然派主催の志葉玲さん講演会 「メディアが報道しない現実~パレスチナ・イスラエル取材緊急報告」に参加しました。志葉玲さんはフリーランスのジャーナリストでイラクやシリアを中心に取材・報道活動をされています。志葉さんも佐藤さんと同じ5月にパレスチナにおられました。


















この美しい女性は国境付近銃撃された女性で負傷者の介護をしていたところを後ろからユダヤ 兵に銃撃されて殺されたそうです。石やパチンコで抗議活動をするパレスチナとアメリカから30億ドル以上の軍事支援を受けているイスラエルとの圧倒的な力の差。それをありのままに伝えないメディア報道の不平等さも指摘されていました。




志葉さんのお話の中で少し希望が持てたのはユダヤ人の中にもガザ攻撃に反対する'人々がいる、ということです。'Free Palestine'のプラカードを持ってガザ攻撃に反対する若者たちです。中でも、ジェナサンというユダヤ人の12歳の少女はフェイスブックで世界中に訴えていてたくさんの読者を持っているという話でした。彼女をフォローしたいのですが見つかりません。



玉本英子さんさて、8日の日曜日には箕面市国際交流協会(MAFGA)のコムカフェでジャーナリスト玉本英子さんの講演会がありました。玉本さん もイラクやシリアやアフガニスタンなど危険な地域での取材を20年間も続けている女性です。シリアでのISの弾圧や公開の見せしめが後を絶たない一方で各地の状況を伝える市民記者の存在があります。玉本さんはシリアやイラクの友人知人と密に連絡を取りながら、また現地に足を踏み入れながら、私たちが知らない情報を伝えてくれています。

中でもイラク北部山岳地帯に住むヤズディー教徒の話が印象的でした。異教徒であるというだけでISの標的にされます。夫を殺されお腹にも胎児がいて上の子を連れた女性がISから逃亡する、うそのようなあまりにも厳しい現実に、聴いている私たちのだれもがショックを受けました。しかし逃亡してきた女性をイスラム教のおじさんがかくまってあげる。両隣がISの家というおじさんなのに「人間だから」というただひとつの理由で自分の危険を顧みずに女性を助けてあげる。その即座の判断に誰もがまた感動しました。

玉本さんのお話には、そのように人間と人間のエピソードが多くて引き込まれます。そして玉本さんの現地の人への問いかけはいつも大阪弁なのが親しみを生みます(実際には英語かアラビア語ですよ、もちろん)。

写真の手前が玉本さん(MAFGAさんの写真をお借りしました)。玉本さんは実は箕面と能勢の間の豊能町在住で、エスペーロ能勢にも来てくださったことがあります。いつかエスペーロ能勢でもお話会をしていただきたいとお願いしていますので楽しみにしていてください。

このように7月に入ってからパレスチナ、シリア、イラクと続きました。次は映画『ラッカは静かに虐殺されている』を観たいと思っています。http://www.uplink.co.jp/raqqa/



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