
きょうの朝日夕刊トップ記事の見だしは
「途上国支援1600億円」。今、名古屋で開かれているCOP10(生物多様性条約第10回締約国会議)の中で、菅首相が表明したもので、2012年までの3年間で総額20億ドル(約1600億円)の途上国支援を行うという内容だ。

会議では、食料危機や災害を引き起こす生態系の損失を懸念する先進国と、開発で貧困から脱却したい途上国との対立が激しくなっている。議長国としては、支援の姿勢を強調することで途上国をなだめて、議題への合意を引き出したいというもくろみのようだ。知恵も時間も足りなくて、やはりお金か・・・

この記事を読みながら、DVD『おいしいコーヒーの真実』で語られた次の言葉を思い出した。
アフリカの国際商取引の割合が1パーセント上がるだけで、年間700億円を生み出すことができる。これは、この大陸が現在支援で得ている額の5倍に当たる。
お金をぽんと差し出すことは簡単だが(それはもちろん私たちの税金)、それよりも途上国の製品をより多く買うことの方が、実際効果のある支援になるし、途上国の人々の自立につながる。「支援よりも貿易を」は、フェアトレードのキーワードのひとつだ。