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佐藤さんの南スーダン帰国報告会 report from South Sudan
2022/12/05(Mon) | イベント | page top↑
佐藤さん南スーダン報告会先月南スーダンから帰国したばかりの佐藤真史さんによる帰国報告会がエスペーロ能勢で行われました。

佐藤さんは、国境なき医師団(MSF)の手術室看護師マネジャーです。

そもそも南スーダンのことを私たちはあまり知らないので、どんな国なのか、地理や歴史を簡単におさらいしたあと、今のスーダンの状況を写真やお話で伝えてくださいました。

南スーダンは2011年にスーダン共和国から分離独立した世界で一番新しい独立国です。石油が出るのに人々は貧しく、貧しいだけでなく独立後も紛争が絶えないという状況です。

きょうのお話や質問の中から、心に残ったいくつかをご紹介します。

・2日間かけて病院まで歩いてきた。
・銃撃を受けて出血しながら3日間かけて病院まで来た。奇跡的に助かった。
・手術室のスタッフが戦いに行くと言って仕事を抜け出す。
・貧困も問題だが、その前に平和が必要だ。
・ダニ、サソリ、ムカデ、毒蛇、様々なものに悩まされた。
・医療器具が不足していて入手が困難。
・食べ物がないので空から援助物資が投下されるのを待っている。
・銃撃戦が激しくなると銃創の患者が一気に増える。

質問もたくさん出ました。
・援助物資が降ってくるのを待つのでなく野菜を植えるとか何か手立てを考えた方がよいのではないか。
・南スーダンに中村哲さんが必要だね(近くにいた参加者のつぶやき。この日は中村哲さんの命日だった)
・MSFで医療関係以外の仕事はどんなのがありますか?
・MSFから帰国したあとの仕事は保証されているのですか?

参加者の中に2人の高校生がいてくれたことが嬉しかったです。また、この日は参加できなかったけど、前回の佐藤さん報告会に来ていたMSFスタッフ希望の女子大学生が、この日MSFのワークショップに参加していると連絡をくれたことも嬉しかったです。そして、きょうは都合で行けないけど、と寄付だけポストに入れてくれていたご近所さんがありました。ご厚意感謝です。

佐藤さん、参加してくださったみなさん、ありがとうございました。経費を差し引いた参加費はすべて国境なき医師団に寄付として送ります。きょうも世界のあちこちで(その多くは紛争地)、生きるか死ぬかの瀬戸際の人々を救うために活動している国境なき医師団のみなさんに、心からの敬意を表したいと思います。


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