
写真を拡大しても読みにくいかと思うので、内容を要約してお伝えするとこういうことです。
愛知県にある中小チョコレートメーカー、有楽製菓の会長さんがNPO法人ACEの講演を聞いて、児童労働が介在するカカオを使わないために「何かしなくちゃ」と思いました。ACEは映画「バレンタイン一揆」にも見られるように、ガーナやインドで(そして日本でも)児童労働撲滅のために活動するNPOです。
会長さんは児童労働が介在しないカカオを提供してくれる調達先を探しましたが、スイスにしかなく、その会社の日本工場からカカオ原料を調達し児童労働のないチョコレートを作り始めました。
しかし、話はそこで終わりませんでした。それまでこの有楽製菓にカカオ原料を提供していた国内メーカーが動いたのです。カカオのサプライチェーンが見直され、児童労働撤廃の対策を講じたカカオを提供できるようにしたそうです。
人が人を動かして社会が変わっていく。素晴らしい例だと思いました。これからこういう動きが大手チョコレートメーカーにも広がってほしいです。
きょう近くのスーパーで有楽製菓の「ブラックサンダー」を探してみましたがありませんでした。もし見つけられたら、ぜひ買って味わってみてくださいね。
エスペーロ能勢に置いているフェアトレードチョコレートは、いずれも児童労働の介在しないカカオを使っています。よく「児童労働のカカオを使ったチョコレートを買わなくなったら、農家はもっと貧しくなって困るのではないですか?」という質問を受けますが、現地では国内外のNPOの活動により、農園の経営改善や農家の生活改善を通して収入アップを図ったり、親への啓蒙活動を通して子どもが学校へ行けるようになったりしているそうです。
ピープルツリーのチョコレートにはカカオポイントがついていて、10ポイントごとにカカオの苗木1本を生産者に贈っています。エスペーロ能勢でもカカオポイントを集めていますので、食べ終わられたらついでの時にでもポイントが印刷されている包み紙を持ってきてください。