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11月12日(土)シャプラニール活動報告会と村上真平さん講演会
2011/11/12(Sat) | イベント | page top↑
きょうは梅田でシャプラニール関西主催の集まりがありました。

シャプラニール =国際協力市民の会http://www.shaplaneer.org/は日頃エスペーロがフェアトレード商品の仕入れでお世話になっている国際NGOですが、東日本大震災直後からは被災地へ入って支援活動にも取り組んでいます。内山さんを中心とするシャプラニールのスタッフは、現地NGOに協力して生活支援物資の提供やがれき撤去のボランティアコーディネートをしていくうちに、被災者の人々が精神的にひじょうに病んでいることを痛感し、いわき駅前で「ぶらっと」という交流スペースをつくりました。

避難によってちりぢりばらばらになってしまった人たちが「ここへ来れば話す人がいる。情報もある。元気が出る」という場所です。ときどきイベントも行われます。福島県は浜通り、中通り、会津と3つの地域に分かれますが、それぞれ文化がちがうため、沿岸部から一度会津へ避難した人もまた浜通りへもどってくるのです。その場合いわきへ戻ってくる人が多いということです。そのため、シャプラニールはいわきをポイントに定めて支援をしています。
村上真平さん
後半は村上真平さんのお話でした。3.11に大揺れが来た時から3.12の未明に飯館を出て行くまでの刻々とした状況の変化 はあまりにリアルで聴く者の胸に迫りました。村上さんはシャプラニールを初めとする国際協力NGOで約20年間働いた後、「自然を収奪せず人を搾取しない」生き方を実践するために飯館に入植し、着々とエコビレッジづくりを実現させていました。

飯館はほんとうに美しい、湧き水のおいしい、自然農法でおいしい農産物がとれる場所でした。自然の中においておけば子どもたちはいつまでも遊ぶので、こんな楽な子育てはなかった、そうです。村上さんの奥さんはマクロビオティックを実践する調理師さんで、村上さん手づくりの木造レストランでほんとうにすばらしいお料理やお菓子を作られていました。数年前には石焼窯もこしらえてピザやパンを焼くまでになっていました。子どもたちの農業体験イベントをやったり農業研修生をたくさん受け入れたりしていました。このようにひとつひとつ夢を実践に移していたのです。

それらの夢や夢の成果を、放射線のせいですべて台無しにされて、どれほど無念で悔しかったことだろうと思います。ましてや、村上さんはチェルノブイリ以来ずっと原発反対の立場で活動されていたのです。もっともっと怒ってもよいと思うのですが、村上さんは冷静におだやかに淡々と「原発はまちがっている」ことを話されます。

避難した後、飯館にはもう帰れないとはっきりと決断し、また別の場所でエコビレッジ作りをするつもりだったそうです。しかし、あちこちから講演を頼まれ、話をしてみると聞く人の共感の気持ちが自分を元気にしてくれることにも気がつき、来年の3.11まではできるだけ被害の「証人」として話をすることにしたと言われました。

村上さんの話はほんとうに感動します。機会があればぜひどこかで聴いてほしいと思います。
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