
というのも、公明党を合わせると衆議院の2/3以上の議席を確保した自民党は、憲法を変える(いちばん変えたいのは9条です)とか、自衛隊を国防軍にするとか、やっぱり原発は必要だとか、何でも自分たちのいいように決められる権力を握ってしまったからです。
自民党に投票した人に私が聞きたいのは「日本が再び戦争をする国になってもいいのですか?」ということです。「そうなった時、あなたは自分が投じた1票に責任が持てますか?」ということです。「まさか~」と言われますか?原発事故も「まさか」の中で起こったし戦争だって「まさか」と言っている間になだれるように進んでいくことは過去の歴史が教えています。
尖閣諸島だとか北朝鮮ミサイルだとか、アジアからの脅威を煽るような報道が目立ちます。だけど周りを敵にしてどうしますか?仲良くやっていくのが外交の基本ではないのですか?先日アメリカの小学校で起きた悲惨な事件も、「周りに敵がいるかもしれない」という信頼を育てない銃社会が生んだ悲劇でした。
選挙の次の日に、私は友人から借りていたDVD『the Lady』を見ていました。ビルマの民主化闘争のリーダーであるアウンサン・スー・チーの半生を描いたドラマです。自宅に監視つき軟禁状態で家族にも会えない、1991年にノーベル平和賞を受賞するが授賞式にも行けない、夫のマイケルが癌で死期が迫ってもビルマ軍政は夫の入国を許さない、そして最期まで会えない・・・そんな人権侵害の中での家族愛は涙なくしては見られないのですが、さらに私を落ち込ませたのは、「日本も将来こんな軍国主義と監視社会になるんじゃないか」という不安でした。「まさか~」と言われますか?でも、考えてもみてください。かつて、わずか70年ほど前に、日本にもこういう時代があったことを。