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3月8日(金)「奇跡のピアノ」大阪でライブ
2013/03/08(Fri) | お店日記 | page top↑
豊間中学体育館この写真は昨年2月にいわき市豊間を訪れたときの豊間中学校体育館です。

震災当日、豊間中学校はこの体育館で卒業式を行いました。PTA会長だった志賀さんは娘さんの卒業式を無事終えて工務店の仕事にもどったときに地震と津波に遭遇しました。海の色が変わり、3,4メートルの波が向かってきて必死で階段を駆け上ったそうです。波が引き始めてから写真を撮ろうと思ったけど、あの剛直な志賀さんの手が震えて定まらなかったというのですから、そのすごさが想像できます。

さいわい中学校から犠牲者は出ませんでしたが、校舎には砂や備品が散乱して手もつけられませんでした。自分自身と子ども3人の母校である痛ましい姿を見るのがつらかった志賀さんはPTA副会長さんに「豊中OBに声をかけて校舎奇跡のピアノを清掃しよう」と提案します。

それからが早かったのです。連絡網で伝わるだけでなく、メール、ブログ、ツイッター、さらには「FMいわき」でも放送されて、わ ずか5日間で母校には300人もの卒業生が集まりました。5月22日のことです。みんなで再会を喜び、がれきの片付け、清掃、母校は見違えるほどきれいになりました。志賀さんはそのあとのことを次のように書いています。・・・体育館の片隅にグランドピアノが佇んでいた。蓋を開け、指を置いた。「ポロン」、音が鳴った。津波をかぶったにもかかわらず、ピアノは生きていた。誰からともなく声が上がる。「校歌うたおうよ」・・・

その津波から生き残ったピアノがいわき市の調律師さんの手によってみごとに修復され、全国をキャラバンしています。きょうは大阪難波の高島屋でライブがあるというので、去年いっしょにいわきへ行ったFさんとともに聴きに行ってきました。グランドピアノは外観も音色もきれいに修復され、ピアニストの男性は「新しいピアノと変わりない美しい音が出ます。弾いている指先へいろんな思いがびんびんと伝わってくる気がします」と話していました。

きょうのプログラムは、ピアノと津軽三味線とパーカッションというおもしろい組み合わせで、ジャズから民謡まで楽しいライブでした。三味線を弾いていた浅野さんの仙台の実家は地震で全壊しました。きょうは床柱だった黒檀で作った三味線を使われていました。もう一棹は石巻のがれきで見つけた木を使っています。パーカッションの人がたたいていたカホンの木材もまたがれきの中から生まれたそうです。

あの体育館でみんなの校歌を誘ったピアノがこうして復興大使のように全国をキャラバンしているんだなあと思うとピアノが愛おしい気がしました。いわきでまた志賀さんに会えたら「大阪でピアノに会ってきましたよ」と伝えたいと思います。

そして、明日はいよいよいわきです。
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