fc2ブログ
7月26日(月)映画『おとうと』
2010/07/26(Mon) | お店日記 | page top↑
店を閉めたあと家の用事をして、大急ぎで千里中央のセルシー映画館へ『おとうと』を観に行った。山田洋次監督で、吉永小百合と笑福亭鶴瓶が姉と弟になる家族の物語だ。どうしようもないごんたくれで厄介をかけっぱなしの弟と、そんな弟をどうしても切り捨てられない姉をこの2人が「はまり役」で演じている。

吉永小百合がきれいだ。女性の目から見ても、つくづく美しいと思う。くすっと笑ってはそのあとに涙を誘う「山田ワールド」も健在だ。山田作品はいつも脇役が素晴らしいが、この作品でもご近所の人々が楽しい。

ところで、吉永小百合演じる吟子は、早くに夫を亡くしたあと、姑と一人娘のめんどうをみながら町の商店街で薬局を経営している。近くにショッピングモールができるとかで、自転車屋のおやじを演じる笹野高史が「ドラッグストアーなんてもんができた日にゃ、この薬局なんかひとたまりもないよ」というようなことを言う。

ほんとうにそうだ。全国どこでもそうなのだ。私の実家も地方都市の薬局だったが、ドラッグストアーの波に押されて、数年前店を閉じた。薬局だけではない、洋服屋も荒物屋も書店も。大量に仕入れて安く売る大型チェーン店に負けないように商店街が生き残るためにはどうしたらよいのか。そんなこともこの映画は問いかけているような気がした。

29日まで千里中央セルシーシアターで上映中。
http://selcy-theater.com/
前のページ ホームに戻る  次のページ