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3月11日(火)ふるさとを追われて~あの日をわすれない~
2014/03/11(Tue) | お店日記 | page top↑
ふるさとを追われて 3.11のきょう、豊中市で行われたこのイベントに参加してきました。最初に参加者全員で黙祷。3年目の東北に祈りを捧げました。

朗読の会の人たちが『ひまわりのおか』という絵本を朗読してくださいました。全生徒の7割74名が亡くなった石巻市大川小学校で、子どもたちを亡くしたお母さんたちが作った絵本です。子どもたちを亡くして何かしなくてはおれなかったお母さんたちの気持ちが痛いほどに伝わります。子ども3人を一度に失うのはどれほどの悲しみであったか、想像しても想像しきれません。
ひまわりの おか
そのあと、福島第一原発から7kmの町、浪江町から堺市に避難してきている吉川裕子さんのお国なまりの語りを聞きました。吉川さんはもともと浪江町で託児所を運営しながら民話の語り部をしていた方です。民話を織り込みながら時にはユーモアを混ぜて、あの日のことや大阪へ避難してからのことなどを語ってくださいました。

中でも聞いていた私たちがショックを受けたのは、浪江から大阪に避難していたひとりの小学生の女の子の話です。福島の言葉を笑われるのがいやで教室で一言も話さなかった女の子にやっと友達ができて友達のお家に遊びに行ったというのです。ところが、外出から帰ってきたその家のお母さんから「放射能が伝染るからあなたは家に入らないで」と家から出されたという話。けっきょく女の子の家族は大阪を引き上げて福島へ帰ったということでした。「伝染る」と言った友達のお母さんの無知と無情にあきれるばかりですが、現実にはこのような悲しい話もあるのです。

吉川さんは「私たちは地震、津波、原発にとどまらず、さらに人権侵害という苦痛を経験しています」と言われていました。それでも吉川さんはこうして語り部としてあちこちで活動しながら、堺市に避難した人たちのまとめ役として、いつまでも被災者でいるのではなく自立していこうとされています。

吉川裕子さんの語りがyoutubeにありましたのでご紹介します。とても味わい深い語りです。
http://www.youtube.com/watch?v=5KXoCv-4Vqk&feature=player_detailpage

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