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7月23日(水)楠クリーン村訪問 self-sufficient village life
2014/07/23(Wed) | お店日記 | page top↑
楠事務所エスペーロで人気のほうじ茶玄米茶などをつくっている茶畑は 山口県宇部市の楠という田舎にあります。鳥の声以外に何も聞こえないような静かな山合いで自給自足の生活をしている若者たちを訪ねてきました。電気も水道もない20haの土地で10人ほどの若者たちがお茶をつくり、米や野菜をつくり、牛を飼い、ヤギを飼いながら生活しているというので、興味津々で見学がてら農作業も手伝ってきました。(左の写真は1階の事務所と2階の男子寮)

五右衛門風呂
もともと耕作放棄された茶畑以外何もなかったところに、井戸を堀り、事務所を建て、宿舎を建て、五右衛 門風呂をつくり、トイレをつくり、人が住めるようにしてきたそうです。電力は小規模のソーラーをあちこちに作って建物内のLEDを点灯しています。(右の写真は五右衛門風呂)


20代から30代の若者たちは実によく働きます。畑、建築現場、お茶、飼育、などの分担の他に、毎日の家事も当番制でこなしています。スケジュールはこんな感じです。朝6時に朝食、6時半から朝のミーティング、そのあと掃除をしてそれぞれの持ち場へ移動して12時まで労働。昼食のあとは3時まで休憩。3時から日没までまた働き、7時に夕食です。もちろん食事当番はその時間までに人数分の食事を用意しておきます。風呂当番は風呂炊きです。


種まき 私は大阪から一緒に行ったyukoさんと一緒に日曜日の午後から農作業を手伝いました。この日はチンゲン菜の種まきでした。野菜担当のTさんが素人の私たちに丁寧に教えてくれてとても楽しい作業でした。まず鍬で耕して畝をつくり、3列の筋をつけてそこへ茶畑の根元から持ってきた腐葉土を入れます。その上に種を筋播きしてさらに腐葉土をかけて軽く押さえ、さらに乾燥を防ぐためにもみがらを撒きました。畑で休憩元々東京で働いていたTさんですが、ある日突然「田舎に住みたい」と思い楠へ来て3年。すっかりほんもののファーマーになっていました。3.11の影響もやはりあったと言います。福島の電気をもらって暮らしていた東京の生活に疑問を抱き、なんとか自給自足の生活が目指せないかと思ったそうです。休憩中そんな話をしながら飲むお茶がとて も美味しく感じられました。



牛楠では動物も飼っています。牛とヤギと鶏です。牛は先日子牛が売れたところだそうで現在3頭が放牧されていました。子牛の競りも自分たちでやります。だれが入札したかわからないようにボタンを押すのだそうですが、なるべく高く売るために競りのコツがあってなかなか難しいそうです。牛やぎのミツコのお産にも立会いますが、特に異常がなければ自然にまかせるということでした。ヤギの名前はミツコと言います。雑草を食べるのが お仕事のようでした。



楠村の日没仕事が終わって事務所へ帰るころには日が沈み始め、牛たちが夕日にシルエットをつくっていました。野良仕事の家路という感じで「なんちゃって農婦」ふたりは心が満ちた思いで した。夕食のあと五右衛門風呂をいただいて、少し離れた女子寮まで真っ暗な道を歩きましたが、空を見上げると星がたくさん輝いていました。


翌日の農作業は主に茶畑の草取りでした。お茶は茶摘みのあとの刈り込みも終わり、今は次のシーズン へ向けて英気を養っている時期です。その間にも雑草茶畑2は容赦なく生えますから、農薬を一切使わない茶畑では手作業による草取りが欠かせません。お茶の木の間にも畝と畝の間にも雑草が生えたりつるが絡んだりしています。それらをひとつひとつなるべく根っこから抜きます。抜いた草を足元に放置しておくとそれらは腐ってちょうどよい腐葉土に生まれ変わります。
朝涼しいうちから始めた草取りですが、途中休憩しながらでも、昼近くになると日が昇って暑くなり、私などは文字通り這いつくばって草を抜いておりました。


かぼちゃの受粉 それを察してくれたのかTさんが「かぼちゃの受粉に行きましょう」と行ってくれてかぼちゃが植わっているところまで移動しました。かぼちゃの花は雄花と雌花があって、花の根元が膨らんでいるのが雌花です。雄花を一つ取って雌花のうちまだ花がひらいているものの雌しべにこすりつけます。花びらが閉じている雌花は受粉が終わっているしるしだそうです。そして、高いところの(ここのかぼちゃは柵仕立てになっていた)受粉は「蜂にまかせる」のだそうです。素人の私たちにはそれらの作業のひとつひとつが興トマトの収穫味深いものでした。


トマトやきゅうり、大葉などの収穫もしました。トマトはいろいろな種類があって集めるとこんなにきれいです。 これらはすぐにそのあとの昼食になりました。




実は今、楠にはインドネシアの中部ジャワからエリックとムスリーという二人の青年が研修に来ています。私たちが5月に訪れたカンダンガン村の二人です。カンダンガンで建てたようなロッジを楠に建てて、「田舎へ」運動を国境を越えて作ろう!という運動の交換人材交流で来ているのエリックとです。彼らに楠で会えたのも 嬉しいことでした。イスラム教のムスリーはラマダン(断食月)の最中にもかかわらず昼間もがんばっていました。二人はまだしばらく楠に滞在して、来客が泊まれるようなゲストハウスロッジを、日本の建築を学びながら作るそうです。楽しみですね。完成の頃にはまた楠を訪ねてみたいものです。
(写真は有能なるアーキテクト・エリックと農作業後でヨレヨレの私です)


楠でお世話になったみなさま、ありがとうございました! 


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